トナリのサイコパス

どこにでもいるヤバイ奴。そうあなたの隣にも―。さて、今宵あなたの下へ訪れるサイコパスは―?

「ホラーな彼氏」7

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「ここはどこだ?」

早川先輩はキョロキョロして言った。

 

私は、すぐに側に飛んでいった。

「先輩、大丈夫ですか?体調はどうですか?」

 

先輩は私の顔を見て、驚いて言った。

「あれ?お前、一年E組の、相沢真希?何でここに?」

 

私は嬉しくてバンザイをした。

「きゃー!先輩、私のこと覚えててくれたんですね」

 

先輩は眉をひそめた。

 

「ああ、お前、よく俺の後つけて家まで来てただろう?家族全員で気持ち悪りィな〜って言っていたんだよ。もう止めろよな。今度やったら警察呼ぶぞ」

 

「・・・・・・」

 

あー・・・、そうだったんだあ—。私が毎日先輩の後をつけたり、先輩の部屋を下から見上げたり、なんてことも分かっていたんだあ。

 

私はちょっとがっかりした。私が愛情の発露でやったことが、ストーカーと勘違いされていたなんて。

 

私はただ先輩が好きで好きでやったことだったのに・・・。

 

その時、パンパンと手を打つ音がして、

「はいはいはい、じゃああんた達、もう帰ってね。夜も遅いし」

と阿古屋さんが入ってきた。

 

「誰?このおばさん?」

先輩が聞いた。

 

「魔女の阿古屋さん、先輩を生き返らせてくれたのよ。先輩、今まで死んでいたんです」

 

「げっ!俺、死んでたのか?」

 

「そうなんです。だからあたしが頼んで、先輩を生き返らせてもらったの〜!」

 

最後は声が裏返ってしまった。

先輩が喜んでくれる感謝してくれるものと思っていたからだ。

乙女の祈りが届いたのよ〜と私は思ったのだが、意に反して先輩は舌打ちした。

 

「チッ!マジかよ〜、お前、余計なことすんなよ。俺、せっかく気持ちよくなっていたのによォ」

 

「・・・・・・」

 

え〜!?せ、先輩ってこんな人だったっけ?

私は唖然として、思わず阿古屋さんを見た。

 

つづく

 

 

 

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