トナリのサイコパス

どこにでもいるヤバイ奴。そうあなたの隣にも―。さて、今宵あなたの下へ訪れるサイコパスは―?

「ニャン太を探して」86

ニャン太はご飯を台所で食べ終わると、いつものように椅子の上で毛づくろいを始めた。


「そう言えば」ふと気づいてナナコは、リョーヘイに言った。

 

「夕べ、ニャン太はあなたの側をずっと離れなかったのよ。あなたが酔っ払って、二階の人のドアの前にいた時に」

 

「ふ~ん」と興味なさそうにリョーヘイは生返事した。

 

「階段を下りるときも、ずっと心配そうについてきていたのよ」

 

「……」

 

リョーヘイは返事をしなかった。誰もが、ナナコでさえももはやリョーヘイを見放していたのに、ただ一匹、ニャン太だけは心配そうにリョーヘイの周りをウロウロしていたのだ。

 

けれどリョーヘイは、そんなニャン太に靴を投げて追い払っていたっけ―ナナコはそんなことを思い出していた。

 

しかし、ナナコの話に、リョーヘイはさほど関心がないようだった。

 

 

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つづく